La la la
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| 裕ちゃんちに近づくにつれて、緊張が高まってくみたいで。 足取りは、正直いって、重い。 ――『暇やったら、うちにおいで』。 こないだの話の続き、しよか、と。届いたメールにはすぐ『行く』って返せたのに。 右手に下げたコンビニの袋。一応お菓子とジュース持参で、ビールも買おうかなって迷ったけど、やめた。 だって、なっちはお話しに来たんだから。酔っ払い裕ちゃんじゃダメなんだから。 まぁ、なっちが買ってかなかったところで、裕ちゃんちにアルコールが置いてない訳ないんだけど。 ……ドアの前で考え事してても仕方ないね。 左手で、ゆっくりとチャイムを押した。 ぴんぽん♪って微かに聞こえて、しばらくしてドアの向こうに人の気配。がちゃりと鍵を外す音、そっと開くドア。 「はい、いらっしゃーい」 くつろいだ服装の裕ちゃんがそこにいた。 「こんばんはぁ」 あたしは笑ってみせて、招き入れられるまま、部屋の中へ。 近づくとふわり、って香るいい匂いはシャンプーかな?それから、馴染みのある裕ちゃんちの匂い。 お酒の匂いがしなかったことに、少なからずほっとしてたりして。 「珍しー。飲んでないんだね」 「……そら、来るって分かってたらな。あたしが呼んだんやし」 裕ちゃんを苦笑いさせる軽口。……なんだ、いつもと同じだ。大丈夫。 あれ?ってことはなっち、なんか不安に思ってたのかな……? 「ま、座って。ビールでも飲む?……冗談やって。ウーロン茶でえーな?」 「あ、なっち買って来ちゃった。ジュースとね、おつまみ」 裕ちゃんちに来るのは、そういえば久しぶりだ。 東京に出てきたばっかりの頃は、よくお泊りさせてもらってたけど。 部屋の中は、あの頃と変わらない、落ち着いた雰囲気。 「じゃ、これ。グラス」 「うん、ありがと」 差し出された空のグラスを受け取る。裕ちゃんのもう片方の手には、たぶんウーロン茶の入ったグラス。 部屋の真ん中辺りにあるテーブルにそれを置いて、カーペットの床に座った裕ちゃんの隣、なっちも腰を下ろす。 |