Adolescence
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| 今からしようとしてることは、たぶん悪いこと。 分かってて止めない自分が分からない。 身体が言うことを聞かない、というのとは少し違う。ちゃんと、故意にそうしてる。 罪悪感にさえ、惹かれているから。 ――この熱は、何処から来るんだろう。 ぐるぐると意味のない考え事が頭の中を回る。 唇と頬と耳元と首筋と、思いつく限りの場所にキスを降らせながら。 こんなに、思考と行動はかけ離れてしまえて。そこからもっと遠くで浮いてるあたしの感情。 だって梨華ちゃんは目を閉じていて、時々、切なそうに眉を歪めてしまう。 それを、可哀相だと思うのに。 手で、探る。 梨華ちゃんの唇から零れる吐息があたしの唇を掠める。 服の裾から忍ばせた指。それがふれる場所は何処も柔らかくて滑らかで、何処までも調子に乗りたくなる。 脱がせるのは訳なくて――だって自分が身に付けてるのと変わりないし――裸だって、見るのは初めてじゃないんだ。状況が違うだけで。 けれども状況が違うだけで、あたしはこんなに、普通じゃいられない。 心臓の鼓動がめちゃくちゃに高鳴って、呼吸が上手く出来なくなった。 苦しくて顔を伏せる。そのまま、胸元を唇で辿ってく。梨華ちゃんが、びくり、と仰け反った。 身体を捩ろうとしてる気配に、視線を上げる。 思いやりなんかとっくに追いつかなくなってるんだけど、それさえもたぶん、流れのうちのひとつで。 弱々しく首を振ってる梨華ちゃんの、そのせいで乱れた髪とか。あんまりこの角度から見たことない首筋と輪郭と。 すごく近いのに、ぼんやり見えてる。なのに、綺麗。そう思えた。 細い声が、鳴ってる。掠れてて聞こえない。でも、分かる。 あたしの名前を呼んでる。 そのとき、少し。やっと。今こうしてる、それを望んだ意味に気づいた。 |