So long



おまえなんか嫌いだって言ったら、どんな顔をしただろう。



可愛いと思った。何もかも。

笑顔も泣き顔も仕草も言動も、いちいち『可愛い』って付けたくなるぐらい。

可愛い笑顔。可愛い仕草。――同じクラスにいたら、絶対に仲良くならない。

そんなふうに思う自分のこと、『うわ、性格悪っ』て嫌んなったりして。

そういうの全部ひっくるめて、この気持ちは、なんて言うのか。



とても、複雑で。だから、やたらと考えていた。

『安倍なつみ』のことを。



辞めるって決めたとき、あなたの泣き顔が浮かんだ。何故だか。

でもそれは、当たり前だけどもう何の引き止める術にもなり得なかったのだけど。

それでもあなたが泣くと思うと胸が痛んだのは本当。



……あぁ。

あなたといると、自分が訳もなく苛めっ子になったような気持ちがしてしまって。

そういうところは苦手だったのかもしれない。そういえば。



隣にいて、勝てるとも負けてるとも一度として思わなかった、『モーニング娘。』というフィールドの中。

あたしはどうして、あなたと一緒に歌っていたんだろう。

出逢って、ひとつの枠の中に組み込まれた意味を、ずっと探していた気がする。



そして。



ねぇ、『なっち』、私は大人になるよ?



そのときに。

あなたがどんなあなたであっても、勝っていたい、と思う。



いつか。

あなたに会えたら、分かることが、たくさんある。